愛のセレンディピティ
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2021年6月24日
セレンディピティとは…?
- ①偶然に起きた出来事や発見を機に、思わぬ幸運や幸福をつかみ取ること。
- ②探していたものとは別の価値がある物事を見つけることで、予想外の良い展開が生まれること。
あるいは、①②のような出来事に遭遇する能力自体を指すこともあります。
18世紀イギリスの小説家、ホレス・ウォルポールによる造語と言われ、ユングが提唱した「シンクロニシティ(共時性)」の概念と並んで、欧米では広く知られている一種のスピリチュアルワードです。最近は日本でも、自己啓発系のWeb記事や出版物などで取り上げられているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
セレンディピティはどんな時に起こりやすいか?
「ただ待ち望んでいるだけでは、良いことは何も起きない」というのは私たちの人生の鉄則です。
セレンディピティ現象もまた、それが起きるまでには相応の下準備が必要と言われています。具体的には以下のような行動と心構えです。
- ①普段から目的達成の努力を怠ることなく、いつでもチャンスを掴み取れるように心と身体のコンディションを整えておく
- ②世間に流されない自分独自の考え方を持ち、それをきちんと他者にアピールする
- ③他人と交わることを恐れず、常に新しい出会いを求めて人の多い場所へ出掛ける
- ④日々の生活がルーティーンになることを避け、毎日なにかしらいつもとは違う行動を取ってみる
- ⑤自分がもっとも自分らしくいられる場所とポジションを確保する
セレンディピティの実例
この現象の概念をより分かりやすくするために、歴史上の実例とされている代表的なものをいくつか取り上げてみましょう。セレンディピティは主にビジネスや学問研究などのイノベーション分野で頻繁に起きるとされており、「世界的なヒット商品の多くはセレンディピティをきっかけに生まれた」という人もいるほどです。
【その1】コカコーラの誕生秘話
米国でコカコーラの前身とされる飲み物が初めて販売されたのは19世紀の半ばのことですが、古くから伝わる強壮用の薬用酒のレシピを真似て作られていたため、アルコール分が含まれていました。しかしその後、禁酒法が施行されてしまったために販売を断念せざるを得ず、開発者である薬剤師のジョン・S・ペンバートンは、アルコールを含まない製品を新たに作り上げようと試行錯誤を重ねていました。
そんなある時、ベンバートンが原液のシロップに水を入れて希釈しようとしていたところ、間違って炭酸水を使ってしまい、それを試しに飲んでみると、それは今までにない斬新なテイストの清涼飲料水でした。この出来事をきっかけに、今日のコカコーラが生まれたと言われています。
【その2】板チョコからカッターナイフを着想
カッターナイフが生み出される以前、紙を切る刃物といえばカミソリくらいしかありませんでした。しかし、普通のカミソリは使い続けるうちに切れ味が鈍くなるので、そのまま使い捨てるか研ぎ直す面倒が伴います。後に開発者となる人物がこの手間とコストを無くすことはできないかと考えていた時、偶然に板チョコを食べている人を目にして、研がずに切れ味が持続するカッターナイフという商品が生まれました。
【その3】ポストイットは開発に失敗した接着剤の使い回し?
書籍や雑誌のしおり代わりとして、あるいは書類整理などにも不可欠のポストイットは、1969年に米国のスリーエム社から発売されてたちまち大ヒット商品となりました。しかし、元々これは研究開発上の失敗作だったのです。化学メーカーの同社では折から超強力な接着剤の開発に着手していたのですが、実際に生み出されたのはそれとは逆に接着力がきわめて弱い製剤で、これでは売り物にならないとそのままお蔵入り。
しかしその後、同社研究所のスタッフだったアーサー・フライという人物が楽譜に挟むしおりがしょっちゅう落ちてしまう様子を見て、「あの失敗品の接着剤を塗った紙片を、従来のしおりの代わりに使うことができるのでは」と思いつきました。そんな何気ない着想がポストイットの誕生につながったというわけです。
セレンディピティとは、無意識の霊感の顕在化現象
以上のような歴史上の実例は一見、私たち個人の生活にはあまり関わりがないようにも感じられますが、「価値がないと思われている物事に新しい価値を見出す」という体験の深層には、スピリチュアル的な「気づき」や「無意識下の霊感の顕在化」という意味合いが潜在しています。つまりセレンディピティの概念には、霊的な世界観と通底した部分が多々あるということです。当コーナーでは、そうした独自の考え方に基づいて体験エピソードをご紹介したいと思います。