波動探訪~霊能者が土地の気を読む
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東京都新宿区~箱根山
記念すべき第一話で訪れたのは、東京都新宿区の戸山公園のなかにある「箱根山」。ここは都内でも有数の心霊スポットとして知られ、「幽霊を見た」という目撃談の絶えないところ。「深夜に悲しげな泣き声が聞こえてくる」「人魂が飛ぶのを見た」……そんな噂に彩られた箱根山の波動を、電話占いニコールの霊能者が霊視します。
電話占いニコールの霊能者が箱根山を訪れたのは、ある晴れた日のことです。絶好の波動探訪日和ということで、電話占いニコールの霊能者とスタッフとで訪れました。
ところでこの箱根山、1989年7月には隣接地から100体以上の人骨が出てきています。731部隊(※注)の活動跡地ということで「731部隊(注)の人体実験の犠牲者が埋められた」と騒がれました。当時は人体実験に使われた犠牲者の骨なのではないかという噂も流れましたが、いまだその真実は解明されていません。
箱根山の入り口、戸山公園まで来たところで、霊能者がさっそく霊視に入りました。しかしその波動は正常で、とても心霊現象が起こるところのようには思えません。途中、公園内の教会の横を通り過ぎましたが、児童や保護者の声が響き、明るい波動で満ちあふれていました。しかし、ある地点を過ぎたところで急に波動に変化が生じ、そのうねりのなかに乱れた気が渦巻いていたのです。
騙されたことによる悔しさ、大事な人に逢えない悲しみ、死への恐怖…。そういった様々な感情が入り混じって、その一帯を包みこむ大きなうねりのような波動が生まれていたのです。しかしそれらの一つひとつはというと、どれもひどく曖昧でぼんやりとした波動をしていて、それぞれの霊体自体はどこか弱々しい存在に感じられました。
うかばれない多くの霊が集まることにより、その場の波動に影響を与えることは往々にしてあるものですが、読みとった波動からしても、箱根山には今もうかばれない多くの霊がさ迷っていることは明らかでした。また、この地に漂うそのマイナスの波動がさらなる邪気を呼び寄せています。都内有数と心霊スポットと呼ばれる所以がわかった気がしました。
私が波動を読みとっている最中、取材に同行していたニコールのスタッフに異変が生じました。吐き気がするというのです。顔色がどんどん悪くなり、そのうちまったく歩けなくなってしまいました。霊視すると、背後に一人の青白い顔をした女性の霊が立っていますが、この近辺で自殺をした方のようです。男性との交際がうまくいかなくなって発作的に自殺をしたようで、ご自身が亡くなったこともご存じありません。
その姿は怖いというよりも哀れでした。私が亡くなられていることを教えて差し上げると、さめざめと泣き、「ラクになりたい」と呟いたのです。スタッフからこの女性の霊をはずし、丁寧に浄霊すると、微笑んで天へあがっていきました。スタッフの顔色も元に戻り、私もホッと息をなで下ろしたのです。
「清」と「邪」の波動が混在する場……。そして霊が霊を呼び、異空間へと発展してしまったところ。箱根山は、そんな感想を受ける場所でした。
(注)「731部隊」…第二次世界大戦中、大日本帝国陸軍に存在した研究機関のひとつで、現「国立予防衛生研究所」。正式名称は「関東軍防疫給水部本部」で、731部隊は秘匿名称である「満州大七三一部隊」の略称。主に研究していたのは感染予防や衛生的な給水体制だが、細菌兵器を作るための人体実験も行なっていたとされている。