愛を邪魔する霊障

第三回 かわいい我が子がわずらわしい

年の離れた姉がいるので、16才で甥っ子ができました。姉は我が家に同居しており、しかもフルタイムで働いていたので、しょっちゅう私がおむつを替えたり、ミルクを飲ませたり。「こんな若いうちからママ業が板についてるね。いいお母さんになるよ」と、義兄からも言われたものです。
甥っ子は私によくなつき、よく一緒に遊んでいました。かわいくてたまらなかった。姉の子でさえこんなにかわいいんだから、自分の子はどれほどかわいいだろうと、早く子供がほしくてなりませんでした。

ところが25才で結婚して、すぐにでも子供がほしかったのに、なかなか妊娠しません。結婚して2年を過ぎてもできなかったため、産婦人科を受診。検査の結果、私が排卵しにくい身体で、妊娠の確率が低くなるとのことでした。そこから産婦人科通いが始まり、排卵誘発剤を注射して、子作り。ところが、主人は仕事が忙しいと言っては排卵日でも遅く帰ってきてそのまま寝てしまったりするのです。私は病院に通って注射を打って頑張っているのに…。そう主人をなじり、夫婦ゲンカが絶えなくなりました。治療を始めて2年、もうあきらめかけていた頃、ついに妊娠!私は大喜びで、主人の携帯に電話しましたがつながらず、その日も主人は深夜に帰宅しました。私が興奮しながら妊娠を告げても「そうか」と素っ気ない答え。一緒に喜んでくれないのかと力が抜け、喜びが半減したものです。

とは言え、念願の妊娠。私は胎教としてクラシック音楽を聞き、手作りでベビー服を縫い、出産に備えました。恐れていた流産や早産もなく、赤ちゃんは順調に育ち、予定日より2日遅れて陣痛が…。主人は会社だったので、自分でタクシーを呼んで病院へ。ところがメールもして留守電にも入れたのに、主人は病院へ来ないのです。ひとりで陣痛に苦しみながら、必死で赤ちゃんに呼びかけていました。
なかなか子宮口が開かず、微弱陣痛になってしまったりと、なかなか赤ちゃんに会えません。結局丸二日かかったため、陣痛促進剤を使っての出産となりました。このときも主人の姿はなし。立ち会い出産が夢だったのに、もろくも崩れ去りました。
しかし、生まれたのは元気な女の子。胸に抱いたとき、号泣していた私でした。

美咲と名づけたその子は夜泣きがひどく、私は寝不足でふらふらになりながら、おっぱいをあげていました。主人は相変わらず帰宅が遅く、育児は一切手伝ってもらえません。それは美咲が成長しても同様で、離乳食を食べずにテーブルから食器を落としては大泣きする娘と、私も一緒に泣いていました。
美咲は万事がこの調子で、3才になってもトイレでおしっこができません。私がトイレに連れていこうとすると、泣きわめいて暴れるのです。食も細く、食べやすいよう工夫して作った食事も残されるだけでなく、食器に手を突っ込んでぐちゃぐちゃにするのが癖なのです。叱ると、火がついたように泣き出し、床にひっくり返って手足をバタバタさせてなかなか泣き止みません。
一生懸命なだめていた私ですが、あるとき、何かが頭の中でプツンとはじけました。美咲の髪をつかんで顔を上げさせ、往復ビンタをしていたのです。
もちろん美咲はますます泣きます。すると今度は美咲の身体を蹴り、クッションを投げつけ、「うるさい!黙れ!!」と怒鳴っていました。
今までいつもやさしく言い聞かせていた私の豹変ぶりに、美咲は息を呑んで泣き止みました。
そこで我に返った私は、慌てて美咲を抱き寄せ「ごめんね、ごめんね」と謝ったのでした。

しかし、美咲への暴力はそれで終わりませんでした。いつしかぐずられるたびにビンタをしたり、髪を引っ張ったり、足を蹴ったりして、「黙れって言ってるだろ!」「おまえはうるさいんだよ!」など、怒鳴り散らすようになっていたのです。
これは虐待だ。私は虐待母になってしまった。保健所に電話しても、月並みなアドバイスしか得られなかったため、私は意を決して電話占いニコールに救いを求めました。

「波動が穏やかなときと乱れたときの落差が激しいですね。乱れたときはお子さんに当たっているのがわかります。これはすぐに解決しないと」
私が事情をお話ししなくても、スミレ霊能者はすべてお見通しでした。
「波動が乱れた原因はお子さんにあるんじゃないわ。ご主人が原因ですね」
一番のストレスを言い当てられ、思わず絶句した私にスミレ霊能者は続けました。
「ご主人への不信感は根が深いですね。妊娠前からですものね。帰宅が遅いことや貴女に冷淡なことを、貴女は浮気してるせいじゃないかと疑ってますね?」
「はい…。ずっと主人が信じられなくて。でも、聞くのも怖いんです」
「大丈夫。浮気の心配はないわ。でも、ご主人も仕事のプレッシャーが強くて、やはり波動が乱れてます。二人とも波動修正を行いましょう」
あとはスミレ霊能者にお任せしました。スミレ霊能者が呪文を唱えている間、どこか異次元の世界を浮遊しているような、ふわふわした感覚がしたのをうっすらと覚えています。あまり記憶がないほどに、心地よい時間でした。
「もう大丈夫。貴女もご主人も、本来の精神波動を取り戻しました。これからが家族3人暮らしの新たなるスタートですよ」
スミレ霊能者のおっしゃった通り、数日後から主人の様子が変わり、早く帰宅しては美咲と遊んでくれるようになりました。私にも「いつも子育て、任せちゃってごめんな。よくやってくれて感謝してるよ」と労いの言葉をかけてくれたのです。私もそれからは美咲がどんなにぐずっても手を上げたり、怒鳴ったりすることがなくなり、穏やかに対応できるようになりました。
スミレ霊能者ののおかげで、今は親子3人平和に暮らしています。本当にありがとうございました。
神奈川県横浜市 佐藤美緒さん(29歳)

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